まず会見内容↓。
記者 : 4日の時点で「要請は不要だ」と考えを述べられておりましたが、それ以降に必要だと判断が変わった、検討に入られたタイミングはどの時点か?
吉村知事 : 560名に一挙にガラスの天井が突き抜けた瞬間と、そしてそれが翌日も600名を超えるだろう、という報告を受けた、ということが一つ。
もう一つは同じように首都圏、東京ですけども1400人を超える、という報道・事実があった。
これを踏まえた時に、これはステージが変わった、という風に判断をしました。
ちなみになぜ東京の数字を参考にするかというと、お互いに大都市性が非常に似ている、と。都市の特性・生活のあり方、感染が広がりやすい環境が似ている、ということが一つ。
もう一つは、コロナ前のデータとして、東京大阪間を一日約8万人の人が行き来する。これは和歌山大阪間の人の行き来より東京大阪間の方が数が多い。
つまり距離は離れているが、隣にあるのとほぼ変わらないような状況、というのが大阪と東京の関係。且つ、大都市性というものを考えた時に、東京都心で起きていることというのは、大阪でも十分に注意しないといけない。
という前提をもとに考えた時に、「ステージが変わった」という判断をしたところです。
https://togetter.com/li/1650093
この文脈で使用した「ガラスの天井」という言葉が、「意味が違う」と言って批判されている、という話ですね。
まず元々「ガラスの天井」とはどういう意味で使われているのか?
ガラスの天井(ガラスのてんじょう、英語: glass ceiling)とは、資質・実績があっても女性やマイノリティを一定の職位以上には昇進させようとしない組織内の障壁を指す。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%A4%A9%E4%BA%95
まあ、上記のような意味で使われているのでしょうが、だからと言って、違う例えで使用してはいけない、という決まりはありません。
吉村知事本人はどういう意味で使用したのか?
蓮舫議員や太田議員が、「吉村が『ガラスの天井』を間違って使ってる!」と一生懸命だが、僕が役所内の「ガラスの天井」を打ち破る為に何をしてるのかも知らないんだろうな。その意味で使ってない。記者会見では、いつ割れてもおかしくない状態を「ガラス」に喩えただけ。会見の中身を見たら明らか。 https://t.co/7XjvHtz46E
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) January 10, 2021
知事の説明としてこの状況でこの表現を使用することに特に違和感は感じません。
『ガラスの天井が突き抜けた瞬間』のイメージ図
注:ガラス=いつ割れてもおかしくない状態(吉村知事による) pic.twitter.com/tmtbaTsJwJ
— あおむらさき (@aomurasaki_ll) January 10, 2021
現時点で使用されている言葉の意味と違う意味での例え・表現は許されないのでしょうか。そんなことはないでしょう。
批判している人たちの意見として、「ガラスの天井」という言葉を知らないのではないか?
「ガラスの天井」という言葉を知らないというのは、男女平等に対する意識が低いのではないか?
というものがあります。
「ガラスの天井」の誤用、教養の有無というより、この間、散々、社会で議論されてきた女性差別の問題などに、ほとんどまったく関心がなかったのだろう。https://t.co/0iMPX5Tic5
— 平野啓一郎 (@hiranok) January 10, 2021
ガラスの天井を誤用し、各方面から指摘されたら発言した女性ばかりを挙げて「こちらはそういう意味で遣ってない、お前らが理解できてないだけ」という印象付けを行う吉村知事、言葉を奪うだけでなく正にそう言うのがガラスの天井という概念で復讐してくるので醜悪すぎる。無意識だとすれば更に醜悪。
— 真魚の地軸はフラフーープ!!! (@kakari01) January 10, 2021
何言ってるのかわからないですね笑
「昨日今日」や「ガラスの天井」という表現の用法について、原義に沿った当然の指摘をされただけでムキになる程度の吉村洋文氏の如き人間が、このコロナ禍で首長という地位にあるというのは、それ自体が相当な脅威ですよ。ただでさえ「都構想」一辺倒で、ここまで悪化させたのに反省もない訳ですし。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) January 10, 2021
原義と違う表現が許されない、とする方が日本語の発展を大きく妨げるでしょうから、その発想の方が反日的と言えるのでは。
純粋に日本語の意味として考えた時に特に「おかしい、意味不明」ということでもないでしょう。
さらに「都構想一辺倒で、ここまで悪化させた」ということと今回の話は何の関係もありませんね(失笑)
もちろん「都構想一辺倒で、ここまで悪化させた」というのもあくまでこの人が勝手に言っていることですが。
「ガラスの天井」って、構造的に不利な立場のひとたちを「頑張れば昇れる階段があるよ」と騙して努力を搾取するシステムのことだから、単なる言葉の誤用で済まされない吉村の深刻な「無学」が問題なんだ。
— 熊沢 透 (@kumat1968) January 9, 2021
「誤用」も「無学」もこの人が勝手に言ってるだけで、これが正しいかどうかも少し調べれば見えてくるでしょう。
…この一言でいろいろ政治家としての資質が分かります。『ガラスの天井』という言葉の意味を一度も考えたことがないことも、それだけ性差別に関心がないということも、言葉というものへのテキトーな姿勢も。https://t.co/ts4ZkP1Enx
— 明日の自由を守る若手弁護士の会/あすわか (@asuno_jiyuu) January 9, 2021
この文脈で、本来の意味での「ガラスの天井」を用いるべきか、すらわからない弁護士に言われたくないでしょう笑
吉村知事が性差別に関心があるかどうかはこの発言一つで判断できることではないし、判断すべきでもないでしょう。当たり前ですね。
判断するこの人の姿勢の方が極めて短絡的、と言わざるを得ないですね。
まだ「ガラスの天井」を知らない方々がこれを機にGoogle検索くらいしてくれることを祈る2021年。
吉村知事 6日に大阪で560人感染「ガラスの天井を突き抜けた」…緊急宣言要請決める(デイリースポーツ) – Yahoo!ニュース https://t.co/tMuJ1c6hIV
— 笛美 (@fuemiad) January 9, 2021
そもそも本来の意味の「ガラスの天井」も、元々そんな言葉は無い状況で誰かが一番最初に初めて「ガラスの天井」と例えたわけでしょ。
元々存在しないところから新しい言葉を造るのは問題ないのか。
それと今回吉村知事が今回の状況を例えるのに「ガラスの天井」と表現したのと何が違うのだろうか。
元々ある言葉を使用するのはダメなのか。そんな決まりあるのか。
無いだろう笑